ザンちゃんのブログ 東雲家5 書きかけ

 朝。目が覚めた初は隣にキヨテルが寝ているのを見て、少し驚いた
「そういえば、昨日の夜にやっと、念願のボーカロイドを手に入れたんだっけ。」
 薬と眠っているキヨテルの頭をやさしく撫でた。「これから、たっぷりと可愛がってあげるからね。」
 初はにっこりと微笑んだ。
 身支度を終えた後、キヨテル起こそうとした初は、彼の服がないことに気がついた。お風呂場に置いてきてしまったので、洗う為に片づられてしまったのだろう。
 『執事服の予備なんかがあると思うんだよね。訊いてみよう。』
 初は部屋を出ると、使用人達の部屋に行く。呼び付ければいいのだが、何となく、キヨテルの為にわざわざ行動するマスターというのが、健気に思えたのだ。要は、初は自分に酔っているのだ。
「お早う。ねえ、執事長。昨日の夜、男性アンドロイドを一体買ったんだけど、彼に着せる服がないんだ。執事服の予備とかないかな? 服を買いに行く為の服がないなんて、冗談みたいなことになっちゃって、困ってるんだ。」
「お早う御座います。初様。予備でございますか……。少々お待ち下さいますか?」
「うん。変なお願いだもん。それくらいしょうがないよ。」
 初は空いている椅子に座った。初がいるので作業中の使用人達が緊張しているのが分かったが、新鮮で面白く感じた初は、遠慮なく見ていた。
 執事長のお陰で執事服の予備を手に入れた初は、メイドから渡されたキヨテルのパンツと共にそれ等を持って、部屋に戻った。寝室に入ると、所在なげにベッドへ座っていたキヨテルへそれを差し出しながら言う。
「起きてたんだね。」
「はい。目が覚めたら、マスターがいなかったので、どうしたら良いか、分からなくて……。」
 キヨテルは差し出された服を手に取った。「マスターの服ですか? こういうのって、命令して持って来て貰うんじゃないんですね。」
「普通の用事ならそうするけど、これは執事服の予備を無理言って借りた物だから。」
 初の言葉を受けて、キヨテルが服を見た。
「ということは、これは僕の……。」
「うん。今日、君の服を買いに行くけどさ、それまで、それを着てて。」
「分かりました。……あれ、これは僕のパンツですね。」
「昨日寝る前に、パンツだけは乾燥機とか使って早く乾かしてって言っておいたから。パンツは人のを借りるわけにいかないし。」
 キヨテルが早々に寝てしまった為、自分も寝ようと目を閉じた初はそれに気付いて、伝えてから寝たのだった。
「有り難う御座います。」
 キヨテルが執事服を着るのを待って、初は彼を連れて食堂へ向かった。


「父様、母様、お早う御座います。」
 食堂へ入ると、初がにっこり笑って両親へ挨拶する。
「お早う、初。」
「初、お早う。その子が、昨日買ったって言う、歌うアンドロイドなの?」
「そうだよ。母様。この子、凄いよ。人間かと思うくらいに高度な知能を持ってる。思っていた以上で、僕、吃驚しちゃった。」
 初が母に甘えながら言う。
「あら、良かったわね。」
 まるで恋人のようにイチャイチャする二人を、キヨテルはポカンとしながら見ていた。
「……確かに人間と変わらないレベルの知能があるようだ。」
 初の父親が言うと、二人が彼を見た。「お前達を見て、驚いている。」
 マスターの家族全員に見られたキヨテルは、顔が熱くなるのを感じた。
「照れてるわ。」
「キヨテル、顔真っ赤ー。」
 初がクスクス笑っている。
「それくらいにしなさい。朝食が冷めてしまう。」
「はい、父様。」
 返事をした初がキヨテルの側へやって来た。「キヨテル、充電はまだ大丈夫?」
「……えーっと……。はい。大丈夫です。」
「じゃ、僕の食事が済むまで待ってて。なんだったら、本物の執事のように、給仕してくれても良いよ。」
「やり方が分かりません……。」
「じゃ、そこに立って待ってて。」
「分かりました。マスター。」
 キヨテルは言われた所に行くと、大人しく立つ。それを見た初が満足そうに微笑むと、自分の席に座った。
 朝食後。初の両親に軽い自己紹介をしてから、食堂を出た。初の部屋に彼と二人で戻りながら、キヨテルは疑問に思った事を訊いてみた。
「マスターのご家族って、ご両親だけですか?」
「違うよー。他に兄様と姉様がいるよ。二人とももう結婚して家を出てるから、ここにいないだけ。」
「ご兄妹もマスターのようにお母様似なのでしょうか。」
「兄様は母様にそっくりで、姉様は父様に似てる。ただ、二人とも髪は黒いよ。確か金髪の方が劣性遺伝子だから、黒くなるのが普通の筈。金髪は僕だけ。」
「そうなんですか……。」
 キヨテルは初の美しい金髪を見た。
「子供の頃はこの髪の毛が大嫌いだった。外人、外人って言われるし。母様は綺麗よって言ってくれたけど、嬉しくなかった。僕も黒い髪の毛に生まれたかったって思ってて、母様は、どうして僕だけこうしたのって言った事あるんだ。母様が褒めてくれるのは、自分が金髪の子供が欲しかったからわざとやったんだって思ってた。子供だから、親にはどうしようも出来ないなんて知らないしね。」
 初が苦笑する。「母様を責めてたら、父様に凄く叱られて……。お尻も一杯叩かれたし、あの時は辛かったなぁ。」
「今は……。」
「今は好きだよ。綺麗って言われるしね。皆は染めたり脱色したりして作ってるけど、僕のは自前だから、髪も傷まない。」
 初が自慢げに微笑む。「だから、今は母様に感謝してるよ。」


 初の部屋に入ると、初はソファに座ったが、キヨテルが立ったままで座ろうとしない。
「どうしたの? 座らないの?」
「お尻が痛いので、座りたくないんです。……ああ、でも、そろそろ充電が必要なんですよね。あの、延長コードを使って立ったまま充電したいです。」
「僕がつい夢中になってお尻を一杯叩いちゃった所為なんだよね。ご免ね。キヨテル。」
「いえ……。」
 キヨテルが困った顔で微笑んでいるので、初は腕を伸ばしてキヨテルの頭を撫でた。
「撫でてる場合じゃなかった。充電しないと、キヨテルが動けなくなっちゃう。でも、充電用のコードってそんなに短いんだ?」
「はい。」
「へー。じゃ、延長コードを持ってくるから、準備してて。」
「分かりました、マスター。」
「」



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充電。服を買いに行く……んだけど、さすがにネタ尽きた……w 近重家は普通、降谷家は我が儘ってやったし。さらっと流して、執事服の話しに繋げようかなー。借り物執事服をきたキヨテルを見た初ちゃんが、キヨテルを本物の執事にすることを思いつく。で、番外編になってた執事服の話と繋げると。

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 目次↓ 東雲家に直そうかと思いつつ、放置中……。数が少ないうちにやれば楽なんだけども。

マスキヨ 厳しいマスター

初は気分がいいが、自分はえろ行為をされる為だけに買われたのかと泣き出すキヨテル
自分をマスターと認識しているキヨテルへは、言わなくても分かっている、愛を伝える必要がないと思っていた初は、言葉が足りなかったことに気付く泣きじゃくるキヨテルを抱き締めて謝る