ザンちゃんのブログ 降谷家4 書きかけ

 びしびしとキヨテルの裸のお尻を叩いていた降谷は、思った以上に音が響くのに気付いて、手を止めた。かがんで、大き過ぎてずり落ちているおさがりパンツを引っ張り上げて穿かせると、キヨテルがこちらを向いた。
「お・終わりですか……?」
 おそるおそる訊いてきた。
「まさか。音が響いてるから、パンツの上からと思っただけだ。」
「そうですか……。あの……。」
 降谷は、まだ何か言いたそうにしているキヨテルの体を掴んで、元の姿勢に戻す。
「終わったら聞くから。」
 それだけ言うと、お仕置きを再開した。音は、裸のお尻を打つよりはマシになったが、まだ煩い。降谷は諦めてズボンも穿かせてから、更に叩く。「これじゃ、逆だな。」
「何が逆なんですか?」
 キヨテルが押し殺した声で訊いてきた。痛みを堪えているのだろう。
「普通は段々脱がせるのに、穿かせてるから。」
「そうですか……。あの、マスター。もう十分反省しました。これからは我が儘を言わないので、許して下さい……。」
「うーん。」
 降谷は唸りながら、キヨテルのお尻を出した。
「な・何を?」
 焦って体を起こすキヨテルを車に押しつけ元の姿勢に戻すと、降谷はキヨテルの裸のお尻を見た。そんなに沢山叩いたつもりはないが、かなり赤くなっている。確認し終わったので、パンツとズボンを穿かせた。
「……尻が痛いから止めて欲しいと言ってるのか? それとも、人が通りかかって恥ずかしいから?」
「両方です……。」
「大分赤くなってるし、そろそろ許してもいいかとは思ってる。ただな、さっきのキヨテルは本当に聞き分けなかったし、そう簡単に許していいものか……。」
「反省してます。……僕、あの服が本当に欲しかったのもあるんですけど、マスターに優しくされたくて……。でも、我が儘なんて言っていたら、優しくして貰える筈ないですよね……。ご免なさい。」
 キヨテルが俯いて切なそうにしているが、降谷には意味が分からなかった。
「……甘え方が分からないとか、そういうことか?」
「そうですね……。マスターが僕の我が儘をきいてくれるか、試したというか。」
「成る程。」
 降谷はキヨテルを抱き寄せて、ギュッと抱く。「俺はお前を愛したいし、我が儘も、内容によってはきいてやる。ただ、今回は本当に金がなくて。」
「はい……。ご免なさい……。」
「反省しているようだから、許すか。じゃ、下着を買いに行くから、助手席に乗れ。」
 降谷は運転席に乗り込んだ。
「……あ、そうですよね。パンツが必要ですよね。」
 キヨテルが笑っているのを降谷は眺めていた。
 『笑う事は出来るんだな。』
 ホッとした。


 お尻が痛いのを我慢して揺られていると、男性用の服専門店についた。車から降りたキヨテルは長い息を吐き出した。
「どうした?」
「車が揺れたので、お尻がとても痛くて……。」
「そんなに痛かったか。少ないかと思ったが、あのくらいで止めて良かったな。」
 降谷に頭を撫でられた。
「もう2度と、マスターの愛を確かめる為に我が儘を言うなんて、馬鹿な事はしません……。お尻が辛過ぎます。」
 キヨテルは深い溜め息をついた。殴られ慣れてると思っていたが、お尻は違うらしい。
「甘えたいなら素直に甘えればいい。俺はいつでも受け止めるから。」
「はい……。」
 隆宏は甘えさせてくれなかったし、次のマスターはノーマルだったので、可愛がってはくれても、キヨテルが抱きつくなどのスキンシップは気持ち悪いと嫌がった。
 『この人の言うことは本当なんでしょうか?』
 キヨテルが降谷を無言で眺めると、彼が手を伸ばしてきて、抱きしめられた。
「会ったばかりだし、今すぐには信じられないか。」
 降谷が苦笑している。
「ご免なさい。」
「俺は結構やりたい放題してしまっているのに、キヨテルが愛されたいと思ってくれるだけでいいさ。」
 降谷は微笑みながらキヨテルから離れた。「お前の下着を買わないとな。」
「はい。」
 二人で店の中へ入った。
「ここは安くて、それなのに結構丈夫で、品物が良いんだ。」
「そうなんですか。」
 お洒落な服ではなく、作業着のような服が並べられている。降谷は逞しいだけあって、見た目よりも実用性を重視するタイプのようだ。





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降谷にこれからもお尻を叩くと宣言され、それは止めて欲しいと抗議したり。
キヨテルが麻婆豆腐を作る