ザンちゃんのブログ 降谷家 小ネタ 家出

 ツイッターで呟いたら意外に長かったので、単体で置くことにした。

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 休みの日。キヨテルの曲を作るべく四苦八苦していた降谷が、ふと気付くと13時。いつもなら、キヨテルがお昼が出来ましたと声をかけてくれるのに、どうしたんだ? 気付かないくらい集中していたんだろうかと首をかしげながら降谷は部屋を出る。お昼の用意がされていないようで、台所にあるテーブルの上には、出かけてきます。お昼を用意してなくてご免なさいとキヨテルのメモが。
 冷蔵庫を漁って朝の余りとベーコンエッグを作って食べる。


 キヨテルは近所の公園のベンチでぼんやりと座っていた。
「隆宏さんの時にこういうことをすると、一杯殴られましたけど……。和則さんだと、どうなるんでしょう?」
 マスターを試すなんて……という気持ちもあったが、どうしても知りたかった。「でも、今まで2回程マスターを本気で怒らせてしまった事がありますけど、2回とも、とても強くお尻をぶたれただけですよね……。今回もそうでしょうか。」
 キヨテルはうーんと唸る。
「ただ、その2回の、布団を敷いて一人で寝ようとした事、ボカロ中古屋に連れて行って欲しいとお願いした事は、僕の悪意ではないんですよね。誤解されるようなことをしたのは悪かったですけど、今回のような明らかに悪いことではない。」
 ぼんやりと考え事をしているキヨテルの前に、降谷が現れた。
「あー、いた、いた。」
 降谷は特に怒っているような顔でもないし、声も気軽な様子だ。「キヨテルは公園が好きだな。教師設定だから、子供が好きなのか。」
 降谷にいつものように肩に乗せられて、お尻を揉まれた。
「マスター……。」
「近所への散歩なら、俺を誘ってくれてもいいじゃないか。キヨテルは冷たいな。」
 脳天気に笑う降谷から、ぽんぽんとお尻を軽く叩かれる。満足したのか、肩から下ろされてベンチに座らされた。
「あの、怒ってないんですか?」
「散歩に誘ってくれないだけで怒る程、俺の心は狭くないつもりだが……。」
 降谷が心外だと顔をしかめる。
「いえいえ。ご飯も作らず、何も言わずに出てきたことですよ。」
 キヨテルは慌てる。
「ああ、そっちか。……んー、どっちみちあまり変わらないな。キヨテルはメイドロボじゃない。家事はやりたくなければやらなくていい。」
「そ・そうですか……。」
 キヨテルは息をつく。
「ん、何だ? 残念そうだぞ。……もしかして、叱って欲しくて、こんな事をしたのか?」
「い・いえ……。」
「じゃあ、いいだろ。」
 笑顔の降谷にガシガシと頭を撫でられた。
「あ・あの、マスター。」
「ん?」
「前から言いたかったんですけど、頭を撫でる時、もう少し優しくして下さると、もっと嬉しいです……。今は痛くて。」
「そうか。がさつで悪かったな。」
 降谷に抱き締められた。
「いえ、愛されて嬉しいですよ。」

 試したことを話し謝ると降谷は許してくれた。が、キヨテルの気持ちが収まらないので、少しお尻をぶって貰って終しまい。