ザンちゃんのブログ ボカロ先生 番外2 キヨテルを買った? 書きかけ

ちょっと未来

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 近重はキヨテルの両腕をつかむと、自分の方へ向かせた。
「キヨテル、教育実習をするクラスの生徒には、自分がアンドロイドだと言うんじゃないぞ。」
「え? どうしてですか?」
 キヨテルが驚いた顔でこちらを見た。
「お前のような精巧な作りのアンドロイドは、まだ世の中に浸透していない。アンドロイドだって言ったって、どう見てもロボットみたいなのしか知らない奴ばかりだ。 それなのに、見た目も中見も殆ど人間と変わらないアンドロイドが身近に存在すると知ったら……。」
「吃驚するかもしれませんが、喜ぶのではないでしょうか。」
 キヨテルは能天気に微笑んでいる。
「馬鹿。そんなわけないだろ。恐れられたり、気味悪がられたりするに決まってる。だから、絶対に言うな。」
「そんな……。僕は隠したりするのは嫌です。それに、人間だと偽るなんて許されないことです。」
 キヨテルに睨まれた。
「人間を騙れなんて言ってない。アンドロイドだとわざわざ言わなければ、それでいいんだよ。」
「隠さなければいけない理由が分かりません。だって、マスターは、僕を恐れたり気味悪がったりしてませんよ。最初は吃驚してましたけど、パソコンから出てくれば皆吃驚するだろうって言われてましたし、そこは気にしてません。」
「……誰に言われたって?」
「はい?」
「パソコンから出てくれば驚くって誰に言われた?」
「販売元です。僕達ボカロは、人間の世界の勉強をします。作られた後すぐに売られても、人間の生活に当たり前のように溶け込む……なんてことは無理ですから。」
「言われてみりゃそうだな……。じゃ、小中高すっとばして大学に通ってるのも、味見が出来ないのに料理を作れるのも、その勉強のお陰か?」
「そうですよ。」